交渉を上手くいかせるザッツノットオールテクニックについて、解説します。
こんな方へ
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それでは見ていきましょう。
ザッツノットオールテクニックとは
ザッツノットオールテクニック(that’s-not-all-technique)とは、オマケをつけて交渉を上手くいかせるテクニックです。
事例
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語源・由来
that’s-not-allとは、「それだけじゃないよ」「それが全部じゃないよ」という意味です。
つまり、それだけじゃなくて、さらに「オマケ」もあるよという意味から、ザッツノットオールテクニックと言われているんですね。
ザッツノットオールテクニックの例
ザッツノットオールテクニックは、オマケをつけて交渉するため、「抱き合わせ」交渉術とも呼べるでしょう。
ここで、事例を簡単にご紹介します。
(1)パソコンとプリンター
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(2)テレビショッピングと商品
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(3)漫画とオリジナル商品
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ザッツノットオールテクニックの注意点

ザッツノットオールテクニックの注意点は以下です。
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(1)タイミング
使用するタイミングが命です。
ある商品を販売するとき、セットで販売することってありますよね。
このセット販売ですが、セットにするタイミングが非常に大事です。
例
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最初からセットにされている場合は、それが当たり前の価格として消費者には認識されます。
そのため、購買意欲はあまり高まりません。
いっぽう、後からオマケとして販売すると、消費者は希少性を感じて購買意欲は高まります。
タイミングのポイントとしては、相手が判断に迷っている時です。
(2)使用頻度
使用する頻度が命です。
あまりにも、頻度が多いと消費者は価値を感じません。
例
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このように思われていたら、希少性を感じないですよね。
あまりやりすぎると、消費者の期待値が高まって、次の交渉においてハードルが高くなります。
オマケをして自分の首をしめなくていいように、使用頻度は抑えましょう。
ザッツノットオールテクニックに関連する心理学
ザッツノットオールテクニックに関連する、代表的な心理学用語は以下です。
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(1)返報性の原理
返報性の原理とは、人から何かしてもらったとき、何かお返しをしないと申し訳ないと思う心理効果です。
返報性には4つの種類があります。
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特に、ザッツノットオールテクニックの場合は、譲歩の返報性にあたりますね。
⇒返報性の意味を超分かりやすく解説|お返ししたくなる人間心理
(2)コントラスト効果
コントラスト効果とは、対比効果とも呼ばれます。2つ以上のものごとを認識した際に、実際の差よりも大きな差を感じてしまう心理効果です。
例:牛丼
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同じ大盛でも、対比させるものによって、大盛に対する認識が変わります。
消費者がオマケの商品の方に価値を感じると、対照的に販売する商品の方の価値が下がってしまいます。
(3)希少性の原理
希少性の原理とは、資源やそれからつくられる財やサービス、モノの供給が、人間の欲求・欲望に対して相対的に希少であるとする原理です。
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人は、限られたものに希少性を見出します。
ダイヤモンドとか金もそうですよね。
ザッツノットオールテクニックは、オマケをつけることで希少性を高めています。
ザッツノットオールテクニックのまとめ

いかがでしたでしょうか。
人は「オマケ」に対してお得感を感じ、購買意欲が高まります。
ただ気をつけたいのが、やみくもに「オマケ」をつけるのではなく、あとからつけるようにしましょう。
最初からつけると、「オマケ」としての機能を果たしませんからね。
ザッツノットオールテクニックは、交渉の場において、きっとあなたの役に立つはずです。
ポイント
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