心理的リアクタンス理論とは?実験や具体例を用いて徹底解説【対策もあり】 | おもしろ心理学

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心理的リアクタンス理論とは?実験や具体例を用いて徹底解説【対策もあり】

2019/05/18
 
心理的リアクタンス理論とは?
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「おもしろ心理学」を執筆中。仕事や人間関係をきっかけに心理学に興味を持ち、独自に学び始める。その知恵と経験を活かして恋愛、仕事、家族、目標達成など様々な分野の情報発信をおこなう。 1991年10月15日福岡県福岡市生まれ。 好きな食べ物はハヤシライス。
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心理的リアクタンス理論とは

心理的リアクタンス理論とは

心理的リアクタンスとは「人間は自由を制限されると激しく抵抗し、自由を回復しようとする」という理論です。

「○○しちゃダメ!」や「○○禁止!」と言われると、なぜかやりたくなってしまいますよね。

【心理的リアクタンス】制限されると反発したくなる

人間は自由を制限されると、ますます自由に執着したくなります。

自分でものごとを意思決定したいという欲求があるからですね。

そのため禁止や強制をされることが、ものすごく不快に感じます。

 

たろう
 リアクタンス=反発  という意味だよ。
はなこ
人間は誰もが心理的な反発をしているんだね。

 

心理的リアクタンスの語源

1966年に心理学者ジャック・ブレーム(Jack W Brehm)が提唱しました。

これは個人の「自由」について、心理学的にアプローチした理論です。

ちなみに英語では

Theory of Psychological Reactanceと書きます。

 

たろう
なんかかっこいいね!

 

心理的リアクタンスの日常の具体例

心理的リアクタンスは、ぼくたちの日常においても様々な影響を及ぼしています。

 

恋愛でみられる心理的リアクタンス

こちらをにらみつけている若い女性

1.恋愛
例えば、気になる人から「嫌い」と言われると、ますます気になるー!とか。

ロミオとジュリエットのように自由を制限されると、より一層燃え上がる恋に落ちるとかね。

この心理は作品にちなんで、ロミオとジュリエット効果と呼ばれるらしい。

 

上司と部下の関係でよくある心理的リアクタンス

左手首に手錠をされている男性

 

2.上司と部下

人は自分の自由を侵されると、抵抗したくなる。

例えば職場の上司と部下の関係。

上司は部下に対してお願いする時に

「あれやっといて」「これはするな」とかいった強制や禁止を表す言葉は回避したほうがよさそう。

その表現をしてしまうと、無意識に心理的リアクタンスが働いてしまうかもしれないからね。

もちろん関係の親密度や方針にもよるからケースバイケースだけど。

ようは言い方が大事ってことなんだね。

マーケティングにみられる心理的リアクタンス

鎖を繋がれてPCに向かって座っている男性の様子

3.マーケティング
例えばネットで商品やサービスに申し込む時、こんな文章を見たことはないですか?

「〇〇な人は絶対に申し込まないで下さい」とか

「〇〇できない人は購入しないことをおススメします」とかいう文章。

これにも禁止を表すワードが入っているので、

逆に申し込みたくなったり、購入したくなったりする心理が隠れているよ。

親子関係でありがちな心理的リアクタンス

こちらを怒った様子で見ている女子高校生

 

4.親子

例えば

宿題やりなさい:今からやろうと思っていたのに。もう嫌だ!やらない!

学校行きなさい:親も学校も私の自由を奪う敵だ!行きたくない!引きこもってやる!

そろそろ結婚しなさい:てめえなに様だよ。自分がしたい時にするからいいんだよ!

公務員になって安定しなさい:自分の価値観押し付けんなよ!自分の道は自分で決める!

これらは実際に僕が人から直接聞いた話です。

ちょっと口が悪いところもあるけど(笑)

意外と日常で頻繁に起こっていることだね。

 

夫婦関係でありがちな心理的リアクタンス

右手にしゃもじ、左手に鍋蓋を持ってこちらをにらんでいるご主人

5.夫婦

夫婦にはいろんな問題がつきものかと思います。

問題が発展すると離婚してしまうこともしばしば。

今は3組に1組が離婚していると言われていますし。

無駄遣いしないでよ!と言えば無駄遣いされる。

浮気しないでよ!と言えば浮気される。

いやいや、されるから注意するんだよ!という声も聞こえてきそうですが(冷や汗)。

説得しようとすると逆に心理的リアクタンスが働いて

反抗されたり、距離を置かれたり、拒絶されたりして

ますます問題を助長させてしまうなんてこともあるみたいだね。

 

心理的リアクタンスの実験結果や効果

白衣を着た女性が窓から景色を眺めている様子

自分の意見に反対されると人はどうなるのでしょうか?

アメリカのHewlett-Packard(HP)社のソーシャル・コンピューティング研究部門に属する心理学者たちが、ある研究をおこないました。

そこで彼らが発見したのは

人は、自分と意見を異にする人が多いときよりも少ないときの方が、自分の考えを変える可能性が高くなる傾向にある

ということ。

 

心理的リアクタンスの実験内容

研究者たちは、数百人を対象に、2つの家具のどちらを好んで選ぶかを尋ねる実験をおこないました。

椅子に繋がれた2つの風船AとB

実験は2回です。

1回目

  • 単純にどちらの家具を選ぶかを実験。

2回目

  • 2回目:時間をおいてから、同じ家具のどちらを選択するかをもう一度聞く。その際にもう1つの家具を選んだ人の数を教える。

そうするとどんな結果が出たのでしょうか。

 

心理的リアクタンスの実験結果

自分と違う家具を選んだ人の数が多いと、より自分の選択に固執しました。

 

たろう
多くの人が違う選択をしたと聞かされると、自分の最初の選択に固執する傾向が見られたんだって!!!
はなこ
やっぱり人は自分の自由を侵害されたくないのね。
たろう
自己防衛に入って、自分の考えや意見を曲げたくない性質があるみたいだね。
 

実験からわかること

相手の考えを変えたい場合は、否定や批判を避けるべきです。

反対意見が小さい方が、大きい場合よりも、人の考えを変えるのに効果的なんですね。

 

心理的リアクタンスに関連する心理学

心理的リアクタンスに関連する、代表的な心理効果を4つご紹介します。

内容を深めたい方は、ついでに読んでみてください。

 

カリギュラ効果

カリギュラ効果とは

カリギュラ効果とは、禁止されればされるほど、気になる心理現象です。

アメリカ・イタリア合作映画『カリギュラ』が語源。

内容が過激だったため、一部地域で映画の公開が禁止になりました。

それがかえって世間の目を惹いたんですね。

つまり人は禁止されると、ますますそのことが気になる。

たろう
たしかにR指定されている映画とかってなんか観たくなるんだよね。

 

ブーメラン効果

ブーメラン効果とは

ブーメラン効果とは、相手を説得しようとすればするほど抵抗を受けてしまう心理現象です。

説得の逆効果といって、人を説得するつもりが、かえって相手の抵抗や反発を招いてしまうんですね。

 

ブーメランは投げたら戻ってくるので、言葉だけ見ると「戻ってくるからいいじゃん!」ってイメージがあります。

しかし実際は、戻ってきたブーメランで自分自身が傷つくっていう皮肉な意味としてとれます。

 

ロミオとジュリエット効果

ロミオジュリエット効果とは

ロミオとジュリエット効果とは、障害があった方が逆に燃えるという心理現象です。

ロミオとジュリエットは親同士の仲がよくないので、二人が付き合っていることを知ると、仲を引き裂いて別れさせようとします。

しかしロミオもジュリエットも親たちの介入に反発して、恋愛をエスカレートさせていきます。

 

希少性の原理

Bのマークのついた3枚の金貨

希少性の原理とは簡単にいうと、需要>供給となる現象のことをいいます。

例えばこのようなもの

・数量限定

・期間限定

・地域限定

限定をされると、今手に入らなければ損するという気持ちが高まる。

人間は得よりも損したくない心理の方が強く働きます。

この損失を回避したいというリアクタンスが、希少性の原理を生み出すんですね。

心理的リアクタンスの対策

カフェで頬杖をついて本を退屈そうに読んでいる若い女性

心理的リアクタンスは、意外と日常で起きることがお分かり頂けたかと思います。

ここでは心理的リアクタンスとうまく付き合っていくためのポイントをまとめました。

言葉を伝える側と、受け取る側で対策が変わるので、ぜひ意識してみてください!

 

心理的リアクタンス:伝える側の対策

伝える側の対策はこの3つ。

  • 無理に説得しようとしないこと
  • 命令ではなく提案や質問に表現を変えてみること
  • 相手の自由を尊重すること
 

心理的リアクタンス:受け取る側の対策

受け取る側の対策はこの3つ。

  • 自分にも心理的リアクタンスが働いていることを自覚すること
  • 相手の言葉の裏にある意図を理解しようとすること
  • 心理的リアクタンスのメカニズムを理解しておくこと
 

心理的リアクタンス理論の参照論文

心理的リアクタンスについては諸説あります。

その中でも、広島大学教育学部の深田博己さんの論文(PDF)が分かりやすくて参考になりますよ。

ずいぶん前の論文ですが、知識を深めたい人はぜひ読んでみてください。

論文1はこちら

論文2はこちら

引用元:広島大学 学術情報リポジトリ

 

心理的リアクタンス理論のまとめ

心理的リアクタンス理論のまとめ

「人間は自由を制限されると激しく抵抗し、自由を回復しようとする」性質を持っている。

反発したり回避したりすることもありますよね。

この性質を理解しておくだけで、人に何かお願いをする時や自分が何かを頼まれたりする時に、ある程度冷静な判断ができるようになる。

それに人間関係って、恋人、夫婦、親子、家族、職場、学校、他にもいろんな関係性がありますが、お互いが自分にも相手にも、心理的リアクタンスが働いていることを理解しておくだけで楽です。

ストレスも結構減っていきそうですよね。

 

ポイント

心理的リアクタンス理論とは自由を侵されるほど抵抗したくなる心理現象のこと。

あなたは自由を制限されると、ますます自由に執着したくなる。

人間は誰もが心理的な反発をしている。

関連記事⇒恋愛で絶対にやってはいけない3つのこと

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