ローボールテクニックについて、解説します。
ローボールテクニックは、営業成績を上げたり、恋愛をうまくいかせたりするときに使われる交渉術です。
意味や実験例、具体例など、それぞれ見ていきましょう。
ローボールテクニックとは
ローボールテクニックとは、最初に相手が受け入れやすい好条件を出し、徐々に相手にとって不利な条件を伝える手法のことです。
はじめに承諾したら、相手は後から断りにくいという心理が働いてしまいますよね。
その心理を利用したテクニックです。
英語ではLow-ball-techniqueと書きます。
日本語では承諾先取要請法とも呼ばれています。
語源
条件や要求を、ボールにたとえて「低いボールから投げる」というのが語源になっています。
ローボールテクニックの実験例
アメリカの社会心理学者ロバート・B・チャルディーニ氏が実験をおこないました。
ローボールテクニックを使った場合と使わなかった場合で説明します。
まずは、使わない通常バージョンでみていきましょう。
(1)ローボールテクニックを使わない場合
実験概要
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実験内容
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実験結果
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(2)ローボールテクニックを使う場合
実験概要
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実験内容
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実験結果
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(3)実験結果からわかること
ローボールテクニックを使った場合と使わなかった場合で、以下のような差がありました。
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つまり、2倍以上の効果があったということです。
学生たちは、後で断ってもよかったのに、承諾した人たちの中に断った人はひとりもいませんでした。
(4)結果に格差が生まれた理由
なぜこれほどまでに差が出たのでしょうか。理由は3つです。
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なかでも、一貫性の原理がキーワードですね。
関連記事⇒一貫性の原理とは?心理学を使って新しい習慣を身につける方法
ローボールテクニックの具体例
営業、恋愛など交渉術の具体例をご紹介します。
(1)営業
お弁当販売で会社に飛び込み営業するシーン
(2)恋愛
好きな人と付き合うシーン
数日後、食事へ・・・
それから数日後・・・
ローボールテクニックの注意点
乱用すると、以下のようになります。
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伝える順番を少し変えるだけで、相手の反応が変わります。
詐欺師も使っている手法なので、自分自身も注意しましょう。
ローボールテクニックの逆:ハイボールテクニック
ハイボールテクニックとは、最初にハードルの高い条件を提示することで、次に出す条件を受け入れやすくする手法のことです。
ローボールテクニックと逆の戦略ですね。
ローとハイで使い分けると、交渉も通りやすくなります。
関連記事⇒ハイボールテクニックとは?アメリカ人が日本人に教えたくない交渉術
ローボールテクニックのまとめ

ローボールテクニックとは、最初に好条件を提示し、徐々に相手にとって不利な条件を伝える手法です。
はじめに承諾したら、相手は後から断りにくいという心理が働きます。
そのため交渉の場においては、情報を相手に伝える順番が大事ですね!
ポイント
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