- クレショフ効果とはなに?
- クレショフ効果をマーケティングで応用したい。
- 応用する手順や方法も知りたいなぁ。
普段は企業で働きつつ、心理学研究やカウンセリングをしています。
今回はクレショフ効果の意味や原因、実験例を解説しつつ、マーケティングで応用する方法についてお伝えします。
クレショフ効果はブランディングや営業にも使われる心理効果です。
これから商品・サービスを販売して売り上げをあげたい方は、ぜひ参考にしてください。
それでは見ていきましょう。
クレショフ効果とは
クレショフ効果(Kuleshov Effect)とは、映画の予告のように映像が編集されることによって、その前後に位置する他の映像の解釈が変わる現象です。
人間は前後のつながりがない映像や写真でも、無意識に関連づけて解釈します。
映画の予告は解釈がいろいろ
例えば映画の予告は、本編の内容が散りばめられていますよね。
予告はうまく編集(モンタージュ)されているので、前後のつながりがなくても、関連づけて本編の内容を解釈します。
つまり、前後の組み合わせによって、観客のとらえ方が変わるということです。
例
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1は恋人や夫婦をイメージします。
2は姉弟や親子をイメージしやすいですね。
語源・由来
語源は旧ソビエト連邦の映画監督である、セルゲイ・M・エイゼンシュテインの「モンタージュ理論」です。
モンタージュ理論の効果を実験によって証明したのが、旧ソビエト連邦の映画作家レフ・クレショフです。
クレショフが実験によって効果を実証し、「クレショフ効果」と呼ばれるようになりました。
モンタージュ理論とは
モンタージュ理論とは、後から提示された映像情報は、先に提示された映像情報の影響を受けるという理論です。
複数の画像や映像のシーンを組み合わせると、人の意味付け・解釈は変わります。
クレショフ効果の原因

クレショフ効果が起こる原因は、脳のはたらきによるものです。
人間は提示された情報に無意識で意味を持たせてしまいます。
クレショフ効果の実験例

1922年、旧ソビエト連邦の映画作家レフ・クレショフが、全ロシア映画大学内で実験しました。
男性俳優イワン・モジューヒンと、以下3つの映像を流したんですね。
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※写真はイメージです





被験者にそれぞれ3パターンを見せたあと、印象を聞きました。
すると、、、、、

男性は空腹だと解釈した。


男性は悲しんでいると解釈した。


男性は欲望を抱いていると解釈した。
実験結果
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同じ無表情の写真でも、もうひとつの写真によってとらえ方が変わりました。
これをクレショフ効果といいます。
クレショフ効果をマーケティングで応用する方法

クレショフ効果はマーケティングやブランディング、営業活動に応用できる心理現象です。
例:チーズを売りたい
例えば、チーズを販売したいとします。
そこでどんなチーズを売りたいのか考えますよね。
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ここで消費者に与えたいイメージにふさわしい写真や映像を、一緒に使います。
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客層にふさわしい商品イメージ
売りたい客層にあう写真や映像を使うことによって、商品のイメージを変えることができます。
クレショフ効果のまとめ

いかがでしたでしょうか。
クレショフ効果は映画に使われる心理ですが、今ではマーケティングやブランディングにも応用されています。
たった1枚の写真や、たった1カットの映像が、あなたの商品やサービスのイメージをガラリと変えてしまいます。
ぜひクレショフ効果について学んで、応用してみてください。
ポイント
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