- ヒューリスティックってなに?
- 4つの種類があるの?
- どんな心理学用語なのか、わかりやすく教えてほしいなぁ。
普段は企業で働きつつ、心理学研究やカウンセリングをしています。
ヒュースティック(heuristic)とは、簡単にいうと「経験則」のこと。
人は自分の経験をもとに、正解を導き出そうとします。
今回はヒューリスティックについて、わかりやすく解説していきますね。
本記事を読むと以下のことがわかります。
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ヒューリスティックについて理解を深めると、自分の意思決定をブラッシュアップできます。
それでは見ていきましょう。
目次
ヒューリスティックとは?意味を解説
ヒューリスティックとは、経験をもとに意思決定する思考方法です。
人間が無意識に使っている法則や手がかりといってもいいですね。
ヒューリスティックは心理学の用語であり、バイアスのことです。
脳科学的に解説
人間の脳は楽をしたがります。
ヒューリスティックは左脳によるはたらきで、なるべく簡単に問題を解決するための思考方法です。
脳は楽をしたいので簡単かつ早く、効率的に問題を解決する方法を導き出したいんですね。
ヒューリスティックの具体例
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関連記事⇒ヒューリスティックをマーケティングで活用する方法5選【心理学】
ヒューリスティックは効率的
ヒューリスティックは、「目の前の問題」と「経験」を照らしあわせて、効率的に答えを導き出すことができます。
脳にとっても負荷が少なく、意思決定できることがメリットです。
注意点
ただし、いつも正解が出せるとは限りません。
あくまでも経験にもとづいた判断であり、論理的ではないからです。
ヒューリスティック4つの種類
ヒューリスティックは、4つのタイプにわけられます。
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代表性ヒューリスティック
代表性ヒューリスティックとは、特徴的なビジュアルや固定観念でモノゴトを判断する思考パターンのことです。
例1
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例2
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利用可能性ヒューリスティック(想起ヒューリスティック)
利用可能性ヒューリスティックとは、すぐに思い出せる記憶に頼ってモノゴトを判断してしまう思考パターンのことです。
想起ヒューリスティックともいいます。
例1
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例2
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深く考えずに判断するので、答えを出す瞬発力は高いです。
ただし、思い込みを含むことが多い傾向にあります。
固着性ヒューリスティック(保留と調整ヒューリスティック)
固着性ヒューリスティックとは、事前に与えられた情報からモノゴトを推測する思考パターンです。
例1:安いと感じるのはどっち?
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例2:お得と感じるのはどっち?
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最初に提示された情報(数字や特徴など)が強く印象に残って、そのあとの意思決定に影響を与えていますよね。
これはアンカリング効果ともいわれます。
関連記事⇒アンカリング効果とは?
シミュレーションヒューリスティック
シミュレーションヒューリスティックとは、頭の中でストーリーを想像して、実際以上にモノゴトを判断する思考パターンです。
例1
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例2
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例をみてもわかるように、考えてみると、想像にはなんの根拠もないですよね。
人間の思い込みの力ってハンパないです。
ことわざ
シミュレーションヒューリスティックは、ことわざで「捕らぬ狸の皮算用」と表現できますね。
ヒューリスティックのメリットとデメリット
ヒューリスティックは、一長一短です。
メリット
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ヒューリスティックの強み
脳に負担をかけることなく、経験則から効率的に結論を出せる。
デメリット
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ヒューリスティックの弱み
限られた経験則から正解を出すため、判断ミスを起こしやすい。
論理的な思考が必要です。
ヒューリスティックとアルゴリズムの違い

経験則をもとにしたヒューリスティックに対して、論理的に正しい答えを導く方法を「アルゴリズム」といいます。
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事例
料理を例に解説しますね。
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最強の意思決定は経験と論理の融合
ヒューリスティックとアルゴリズムが融合するのが理想です。
料理で例えるなら、感覚(経験則)+レシピ(論理)。
これらが融合すると、もっとおいしい料理がつくれそうですよね。
ヒューリスティックについてわかるおススメ本
ヒューリスティックとは?まとめ

いかがでしたでしょうか。
ふだんの意思決定は、経験則で判断していることがほとんどです。
それもつねに正しいとは限らないため、アルゴリズム的な考えを取り入れることが必要ですね。
これをきっかけに、自分にはどんなヒューリスティックがはたらいているのか、振り返ってみるのも面白いかも?
ポイント
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