普段は企業で働きつつ、心理学研究やカウンセリングをしています。
ヒュースティック(heuristic)とは、ひとことでいうと「経験則」のこと。
人は自分の経験から、こたえを導き出そうとします。
今回はヒューリスティックをマーケティングで応用する方法について、わかりやすく解説していきますね。
本記事を読むと以下のことがわかります。
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ヒューリスティックについて理解を深めると、マーケティング効果を高めることができます。
それでは見ていきましょう。
ヒューリスティックをマーケティングで活用する方法5選
ヒューリスティックとは、自分の経験をもとに選択をする思考パターンのことです。
関連記事⇒ヒューリスティックとは?4つのタイプをわかりやすく解説【心理学】
マーケティングでの5つの活用方法についてみてみましょう。
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パッケージを考える
商品のパッケージは、そのまま消費者のイメージになります。
食品であれば、パッケージの色でだいたいの商品を無意識に予測します。
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パッケージの色やかたち、大きさなどによって、消費者に与える影響は180度変わってしまいます。
パッケージは慎重に決めたいところですね。
商品の選択肢を増やす
たとえば商品が2つしかない場合は、3つに増やします。
はじめに提示された情報から、人は判断をするので、できれば価格の高い商品をもう1つつくるべきです。
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あくまでも傾向ですが、最初に提示された情報から、消費者は購入するかどうか判断をします。
これはアンカリング効果ともいいますが、選択肢がいくつかあると、それが消費者にとって比較の対象となるので、購入の決断をしやすいんですね。
ただ選択肢が多すぎると、購入率が下がるため注意が必要です。
関連記事⇒決定回避の法則とは?ジャムの実験例で解説
数字の表記を変える
人は数字で対象へのイメージを変えます。
同じ数字であっても、表記を変えるだけでイメージがガラリと変わるんですね。
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みてわかる通り、同じ「数量」であるにもかかわらず、イメージが全然ちがいますよね。
ネガティブな情報を伝える
ネガティブな情報によって、選択が変わります。
人は「これはダメ」、「こうするべき」などの価値観がそれぞれありますよね。
ネガティブな情報を伝えることで、価値観にうったえます。
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また、人には損をしたくないという損失回避の法則がはたらきます。
ヒューリスティック分析
ヒューリスティック分析は、経験則を用いた分析方法です。
たとえば競合企業の分析のため、消費者の立場で商品やサービスを体感し、評価をします。
例
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分析のために手間がかからない方法なので、コスト削減ができるメリットがあります。
お客さんを集めたり、データをみ直したりする必要がないので、すぐに調査できますよね。
注意点
ヒューリスティック分析は、あくまでも主観的に分析をします。
そのため、思い込みで誤った分析結果を出してしまう可能性があります。
分析の質を高める方法
ヒューリスティック分析の結果+裏づけとなる客観的なデータや第三者への調査があれば、精度は高まります。
ヒューリスティックをマーケティングで活用する方法5選まとめ

脳はなるべく楽に、早く判断したい性質をもっています。
そのためヒューリスティックに依存しやすいんですね。
そんな性質をマーケティングに取り入れて、事業に役立ててみてはいかがでしょうか。
ヒューリスティック×マーケティング5つのポイント
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