ギャンブラーの誤謬(ごびゅう)とは、不合理な判断をしてしまう心理現象です。
普段は企業で働きつつ、心理学研究やカウンセリングをしています。
- ギャンブラーの誤謬の意味を知りたい。
- ギャンブラーの誤謬の具体例を知りたい。
- 投資で注意するべきポイントを知りたい。
それでは見ていきましょう。
ギャンブラーの誤謬とは?
ギャンブラーの誤謬とは、主観で不合理な判断してしまう心理現象です。
例
|
コインの裏が出る確率は50%であるのに、表が続くと「次は裏だ」と勝手に判断してしまいます。
しかし実際にはコインを何回投げようと、裏が出やすくなるという関連性は全くありませんよね。
このような非合理的な判断をしてしまう心理現象を、ギャンブラーの誤謬といいます。
このように無関係な事象を、独立事象といいます。
ギャンブラーの誤謬の具体例
ギャンブラーの誤謬の例をご紹介します。
サイコロを使った事例
サイコロを投げて、次のような目が出るとします。
|
次は何が出ると思いますか?
まだ「4」が出ていないので、「4」だ!と思う人がいるかもしれません。しかし実際のサイコロの目が出る確率は6分の1ですよね。
ここで予想をするのが、いわゆるギャンブラーの誤謬となり、判断ミスをしてしまう原因になります。
「そろそろ」という認識は間違い
仮に「4」という数字が連続で何十回投げても出ない場合があります。
そんな時は「そろそろ4も出るだろう」と考えがちです。
しかし前述したように、「4」が出る確率は6分の1です。常に、6分の1です。
「そろそろ」と判断することが、いかに危険かお分かりいただけるでしょうか。
ギャンブラーの誤謬で失敗しない方法
客観性を持つことです。
その際に知っておくべき法則が大数の法則です。
大数の法則とは
大数の法則とは、試行を重ねるほど事象の出現回数が、理論上の数値に近づくという法則です。
例
|
大数の法則によって客観性のある数字を把握するまでには、数多くの試行が必要です。
試行の母数が少ないと、客観性を保てないからですね。
相手との駆け引きであり、独立した事象ではないからですね。
※前回出した手(グー・チョキ・パー)が、次出す手に影響を及ぼす
投資で失敗しない方法
客観的な数値を把握し、自身の経験則で判断しないことです。
|
「歴史に学べ」「先人に学べ」という言葉がありますよね。
ちっぽけな試行回数による主観的判断よりも、合理的に判断していくことが投資では求められます。
自分を信じすぎず、疑いすぎず、合理的な判断をとっていきましょう。
【注意】ギャンブラーの誤謬の誤謬
ギャンブラーの誤謬には2種類あります。
|
ややこしいですが、大数の法則を信じすぎるとギャンブラーの誤謬の誤謬が働きます!
例えばFXや株においても客観性を重視するあまり、思わぬ方向に動いて大損をしてしまうかもしれません。
客観的な情報はあくまでも武器であり、それ自体にとらわれると痛い目に遭います。
注意しましょう。
ギャンブラーの誤謬(ごびゅう)とは?投資家が知るべき人間の心理まとめ

いかがでしたでしょうか。
人間は自分の判断が正しいと思い込むあまり、誤った判断をしてしまいがちです。
客観性を武器に判断し、合理的に考えることも大切です。
ぜひギャンブラーの誤謬を理解して、今後の人生の判断に役立ててくださいね。
ポイント
|